上善如水

数あるネット上の浮遊物

後ろから前を向く

あっという間に年が明け、2020年になった。


あけましておめでとうございます。
今年の抱負は妊娠することです、よろしくお願いします!


…と書いてちょっとサムいなと思う。


わたしは昔からどうも素直ではなく完全に天邪鬼だった。
何かを褒められてもひどく謙遜をし、その様に相手はきっと呆れたことだろう。
褒められ慣れていない人間はきっとそうなんじゃないか。
かなり頑張っても思うほどの高みへは届かず、滅多に褒めてくれなかった親。
そんな小さなことが積み重なると、子どもは少なからず卑屈になっていくだろう。


冒頭に書いたような、今年こそは絶対〇〇するぞ!みたいなのって
自分では本当は書きたくない。
誰かがTwitterで呟いたらちょっと身震いする。
ただ、それを思う気持ちは持ち合わせている。
ただ、誰かに向かって言語化したりすることに前向きになれない、それだけ。



話は変わって、週末に古いパンフレットや手帳が入っている箱を開けてみた。
そういうものは以前からこまめに厳選してあるので
今回開けたからといって捨てたりするものが新たにあるわけではない。


古い手帳の内容をもう一度読み返してみて
そのときに付き合っていた男とは別の男と定期的に寝ていたことを思い出し
(もちろん記憶ではしっかり覚えている。細かいことをだんだんと思い出したということ)
それに関連して何度か「生理きたーよかったー」と書いてあったのを読んで
もうそろそろ不妊治療も終わりにしなきゃな…とふと思った。



この種のタイミングはいつも突然訪れる。



もしかしたらわたしは10年以上前から不妊だったんだと思った。
生理もほぼ規則正しく来ているし、治療では卵子も毎回取れる。
でも、いままで誰とどんなに関係を持っても、一度も妊娠したことがない。
関係した人数は20人以上いて、一度も間違いを犯さなかったわけがないのだ。



わたしが生きている意味とかあるのかな、とか、
やっぱり孫見せてあげられないのって親不孝なのかな、とか、
これから夫とふたりで残りの人生本当に楽しめるのかな、とか、
またタバコ吸い始めようかな、とか、
そんなループでいっぱいになってしまった。



これからのことなんて考えられない。
いまできることは、いまやるだけだ。


米津玄師 MV『vivi』